契約と契約書は別物?契約書の書き損じで契約が無効になる?両者の違いを解説

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ユキマサくん

どうしよう。契約書の内容を書き間違えちゃった。契約自体も無効になっちゃうのかニャ?

純さん

安心してください。契約と契約書は別物ですから『契約』そのものは無効にはなりませんよ。
今回は『契約』と『契約書』の違いについて解説します。

『契約』と『約束』の違いについてはコチラの記事をご覧ください。

目次

契約とは

契約とは

契約とは、契約の当事者の合意のもとで、当事者双方の債権と債務を確定させる『行為』のこと。

債権とは「特定の人に、ある行為をさせる権利」

債務とは「特定の人に、ある行為を行わなければならない義務」のことです。

お店で商品を購入するあなたは、「商品を引き渡せ」と言える『債権』をもち、反対にお店はあなたに「代金を支払え」と言える『債権』をもちます。

反対に、あなたはお店に代金を支払う『債務』がありますし、お店もあなたに商品を引き渡す『債務』をもちます。

「債権と債務」の詳しい解説についてはコチラの記事をご覧ください。

このように契約とは、当事者同士の権利や義務を確定させる『行為』そのものを指します

契約書とは

契約書とは

契約書とは、当事者同士で確定した債権と債務を記録した『文書』のこと。

『契約』は行為そのものを、『契約書』とは文書を指します。これが両者の決定的な違いです。

文書であれば契約書としての法的効力が発生しますので、文書のタイトルが「合意書」であったり「確認書」であったとしても、当事者同士の債権・債務が確認でき、当事者が合意してることが確認できる書面であれば契約書として扱われます。

そして契約書はなにも「白紙のA4用紙にパソコンで作成しなければならない」といった明確なルールはありません。ファミレスのテーブルに置いてある紙ナプキンに書いたものであっても、当事者の合意のもとで作成され、かつ署名されたものであれば立派な契約書となります。

また「覚書は契約書ではない」と勘違いされる方もいますが、覚書も契約書と同様に取り扱います。実際のシーンでは、契約書ほどのボリュームはないが、当事者が合意した内容を簡潔に文書に記しておく場合などに利用されることが多いです。契約書の簡易版のようなもの。

覚書も契約書の一種である、とこの機会に覚えておきましょう。

契約書と覚書の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

契約書の内容にミスがあっても契約自体は有効

以上『契約』と『契約書』両者の違いを踏まえて、契約書の内容にミス、不備、記載漏れ等があった場合は、契約そのものが無効になるのでしょうか?

いいえ、無効にはなりません。何度も申しますが『契約』は当事者双方の債権と債務を確定させる『行為』を指し、『契約書』は当事者同士で確定した債権と債務を記録した『文書』そのものを指しますので、両者は切り離して考えましょう。

また『無効』とは、最初から全く効力を発生しないことです。これは法律でも定義づけられています。

仮に、AさんがトヨタのヤリスをBさんに100万円で売却する、とする売買契約を結んだとします。

Aさんの所有するヤリスのグレードは『G』、しかしAさんは誤って、Gよりもグレードの高い『Z』を契約書に記載してしまったとしても契約自体は無効にはなりません。

Bさんは「契約書には『Z』と書いてあるだろ。『Z』グレードのヤリスじゃないなら契約は無効だ」とは反論できません。

確かにAさんはグレードの記載を誤りました。この場合は、契約書としての効力は弱くなりますが、だからと言って契約そのものが無効になることはないのです。※ただし特定の法律により書式が定められている場合は除く。

まとめ

  • 契約とは、契約の当事者の合意のもとで、当事者双方の債権と債務を確定させる『行為』のこと
  • 契約書とは、当事者同士で確定した債権と債務を記録した『文書』のこと
  • 契約書の記載を誤っても契約自体は無効にはならない

今回は契約と契約書の違いについて解説しました。

契約書の記載を誤っても契約自体は無効にはなりませんが、契約書の効力は弱くなります。つまり後々のトラブル・クレームに発展する可能性がありますので、契約書を作成する時は十分注意しましょう。

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