【ブログ】「ディーラーがお客に点検のパックを必死で売りつけるタブー」を元新車の営業マンが徹底的に解説する

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オイル交換は2年に1回

私は1,500ccの国産車に乗っている。

走行距離は本記事執筆時点で約14万km。

ありがたいことに、購入してから1度も故障がない。

こんなことを言うと、さぞかし愛車を大事にしているのだろうと思ったかもしれないが、なんと車検以外一切メンテナンスをしてない。

たまに思い出した頃に、ガソリンスタンドで空気圧を調整してもうらくらいだ。

車検の時しかメンテナンスをしないということは、オイル交換の頻度も2年に1回だ。

それでいて故障・不具合が一切ないから国産車の品質は世界一だと思うし、同時に家計的にも大変助かっている。

「車のメンテナンス費用は高い」というイメージがあるかもしれないが、私にいたっては全くそんなことはないのだ。

一方、半年ごとにオイル交換をしていたり、半年ごとにディーラーに点検に出している人もいる。

そんな人たちが愛車をキッチリメンテナンスする心境は概ね以下の2つに分類される。

  • 定期的にオイル交換をしたり点検に出せば安心だし、こうすることで車が長持ちするだろう
  • 金に困っていないから、定期的に点検に出している(安心をお金で買っている)

過剰な点検は不要

しかし私は、国産車はそんなに簡単に壊れないから過剰に」オイル交換をしたり点検を受ける必要はないと思っている。(自家用車の法定12ヶ月点検は道路運送車両法第48条で義務付けられている)

半年ごとの点検なんてハッキリ言って金の無駄だ。

自動車ディーラーでオイル交換や点検に出すと驚くほど高い。

2,000ccクラスの車ならオイル交換単体で7,000円以上取られたりする。

ディーゼルエンジン車なら専用のオイルじゃなきゃいけないとかで、2万円以上かかることもある。

某自動車販売店では「新車購入時限定!」とかで、4年半分の点検代・オイル交換代がパックになって17万円を超える高額商品が販売されている。(通常価格26万円も異常)

私のように2年に1回しかオイル交換をしないのであれば、オイル交換1回が5,000円とすると4年で1万円で済む。

お金と時間に余裕があるのならば止めはしないが、あなたに金銭的な余裕がないのであればこんな高額商品は購入不要だ。

他の記事でも再三訴えているが、会社員は昨今の物価高騰に賃金の上昇幅が追いついていない。

大企業でこそ賃上げの動きが活発化しているが、地方の中小企業は30年間新卒の初任給が上がっていない。

だから、庶民は本当にお金を割くべきものにだけ対価を支払わなければ手元にお金が残らない。

いつの時代も情弱が損をする世の中だ。

自分で知識を身に付け、家計を防衛しなければならない。

今回は元新車営業マンの私が、

  • 定期点検や半年ごとのオイル交換が不要な理由
  • 自動車ディーラーが必死で客に点検のパックを売りつける理由

について解説する。

この記事を読み、少しでも無駄な出費を抑え、浮いたお金を子どもの教育資金など本来注ぐべきリソースに費やしてほしい。

車のメンテナンス不要論は、私見です。
「お前の言う通りメンテナンスを止めたら車が壊れたじゃないか」と文句を言われても私は一切責任を負いません。
また「道路運送車両法第48条を守れ!」というご意見は真摯受け止めます。

定期点検や半年ごとのオイル交換が不要な理由

矛盾するようだが、定期的な点検やオイル交換はしないよりはした方が絶対にいい。

これは間違いない。

ここで言いたいのは「過剰なメンテナンスは不要だ」ということ。

その根拠は、冒頭でも説明したように自家用車が14万kmノーメンテで故障が一切ないからだ。

自家用車以外にも、ノーメンテで故障・不具合ほぼなし、という車は多数見てきた。

私は長年自動車ディーラーで勤務していたが、お客さんに車を納車した後疎遠になる方は一定数いた。

なぜ疎遠になるのかというと、納車後、車が全く故障しないからだ。

そりゃそうだ、車が故障しなければわざわざディーラーに行く必要がない。

またオイル交換も点検も全くしない(する意思がない)から、ディーラーに行かない。

こんな調子だから納車後、次に車を買い替えるまでの10年前後、全く顔を合わさなくなるのだ。

このような事実を目の当たりにし「真面目にオイル交換・定期点検に出す意味ないやん。金の無駄やん」とずっと思っていた。

「それはたまたまお前とそのお客の車が運良く故障しなかっただけだろ!」と突っ込まれそうだが、そうかもしれない。

車はノーメンテでOKという根拠を科学的に示すことができない以上反論のしようがない。

しかし私の自家用車のように、14万kmノーメンテでも全く故障がない車が多いのも事実である。

定期点検やオイル交換はしないよりした方が絶対に良いに決まっているが、ここで言いたいのは「自動車販売店が勧めるほどのメンテナンスは過剰整備だから不要だ」ということ。

国産の車は頑丈だからちょっとやそっとじゃ壊れない。

だから営業マンから「半年ごとに点検に出しましょう。お得なパックがありますよ」と言われても、よほど金と時間に余裕がなければ無理して購入する必要はない。

特に年間の走行距離が5千km以下の人はなおさらだ。

自動車販売店の悪どいところが、年間2,000kmも走らないような高齢者ユーザーにも先の高額点検パックを売りつけること(実際は販売店が営業マンに指示を出す)。

当時のある上司は「高齢者なんか何も分からないんだからとりあえず見積もりに入れときゃいいんだよ」と言っていた。

こんな販売店や営業マンの言われるがままに点検に出していたら金がいくらあっても足りない。

あなたは車の点検費用を捻出するためにストレスまみれで労働しているのか?違うでしょう。

あなたの貴重な給料の手取りは、お子さんの教育資金やリスキリングなどもっと重要なリソースに費やすべきだ。

自動車ディーラーが客に点検のパックを売りつける理由

あなたも自動車販売店や営業マンから、点検のパックの購入を勧められた経験はないだろうか。

「点検◯回分がセットになって安いですよ」と。

しかしいくら安いと言っても金額にはほどがある。

点検のパックは安くて4万円程度のものから、高くて先の17万円するものまである。

しかしこの点、販売店はかなりいやらしい策を取っている。

「点検のパック単体だと10万です」と言われたら、お客は高すぎて購入を躊躇するので、新車見積もりに必ずパック商品を盛り込むのだ。

総額350万円の見積もりに盛り込まれると、不思議と10万円がさほど高く感じない。

お客も金銭感覚が麻痺してるから「じゃあ一緒に入れといて」となっちゃう。

営業マンは上司から「お客に新車の見積もりを提示するときは必ず点検のパックを盛り込むように」と厳しく命ぜられていたが、私は常々から新車は簡単にぶっ壊れないし、こんな高額商品は金の無駄だと思っていたので極力案内しないようにしていた。

なお自慢だが、私は当時営業マンの中で点検パックの販売件数が社内断トツで最下位だった。

そもそもなぜ自動車販売店はお客に過剰な点検を勧めるのか?

そこには販売店のある巧妙な思惑がある。

次の車も自社から買い替えさせるため

自動車販売店がお客に過剰に点検の入庫を勧める理由は、車の販売以外の利益を上げるためというのはもちろんなのだが、究極の目的は「次も自社から車を買い替えさせるため」である。

お客が車を点検に出すにはディーラーに行く必要がある。

この時点ではまだ、あなたが自動車販売店の罠に引っかかっていることに気付いてない。

単純接触効果(ザイアンスの法則)をご存知だろうか。

人間は見ず知らずの人に対しては本能的に必ず警戒心を抱くが、接する回数が増えることで次第に警戒心が薄れて、好意を抱くという効果がある。

営業マンがお客と接する頻度を増やせば、次第に打ち解けられる。

お客との関係が深まれば、新しい見込み客を紹介してもらえやすくなるし、次の車の買い替えも自分を指名してもらえる。

これが狙いだ。

新車購入時に定期点検数回分がパックになった商品をセットで購入してしまうと、損をしたくないから嫌でも点検に出さざるを得ない。

仕方がないのでディーラーに行くと、そこでは営業マンがあなたのハートを囲い込もうと待ち構えているのだ。

情報収集のため

営業マンにとってお客の来店は、情報収集をする絶好の機会だ。

お客は車を点検に出している間、暇だから待合コーナーでコーヒーを飲みながら作業が終わるのをじっと待っている。

そこへ営業マンがニヤニヤしながら近寄ってきて世間話を始める。

しかし営業マンの真の狙いは世間話ではなく情報収集だ。

「子供が産まれた」と聞けば、ミニバンのカタログを渡し、

「子供が免許を取った」と聞けば、軽自動車の見積もりを出し、

「ガソリン代が高いよね」と聞けば、電気自動車の試乗を勧める。

このように営業マンは常にお客が車を買い替える機会を狙っているので、世間話に乗じて安易に家庭環境の変化を喋ってはいけない。

うっかりすると、その日のうちに新車の見積もりがポストに入っているので気を付けてほしい。

ちなみに私は「車の買い替えなんてお客さんのタイミングでいいじゃねえか」と思っていたし、全く営業を仕掛けないので、お客さんからはよく「純さんはほんと商売っ気がない人だね」と笑われていた。

1日でも早く新車を買い替えさせるため

自動車販売店と営業マンは、お客に1日でも早く車を買い替えさせることしか考えていない。

だから点検のパックという「おとり」で客を店におびき寄せ、あの手この手で車を買い替えさせようと企む。

点検の待ち時間でゆっくりコーヒーを飲ませてくれない。

営業マンがニヤニヤしながら近づいてきて「点検の待ち時間は暇だから新車の試乗にでもいきましょうよ」と誘い出し、客に新車のハンドルを握らせじわじわと購買意欲を掻き立てる。

ちょっとでも興味がある素振りを見せようものなら、瞬間的に頼んでもない見積もりを出してくるし、愛車を勝手に査定されて「いまでしたらこんだけ査定が出ますよ!」と買い替えを持ちかけられる。

ディーラーに点検に出す度にこんな仕打ちを受けるので、お客は次第にディーラーに足を運ぶのが嫌になる。

実際、関西在住の私の友人が「点検に出す度に営業マンから新車の買い替えを勧められるからマジで気分が悪い」と嘆いていた。

自動車販売店は本来、点検の来店客にはゆっくりとおくつろぎいただけるような環境を整えなければならないのに、営業マンを使って「客の家族構成や趣味など情報収集しろ」、「試乗を勧めて購買意欲を掻き立てろ」、「勝手に客の車を査定して反応を確かめろ」と命じるのだ。

何より自動車販売店やメーカーのおエライさんが、お客さんが点検の待ち時間中、営業マンからこのような営業を仕掛けられて良い気分がしないだろうな、ということに気が付いていない事実が1番恐ろしい。

顧客第一とは名ばかりだ。

ちなみに私はせっかくお客さんが待合コーナーでくつろいでいるのに、そこへ営業を仕掛けるなんて迷惑だろうと思っていたので、一応会社から命じられた仕事をやっているフリだけしていた。

車を買ってはいけない

さて、ここまでの話をいったん整理しよう。

  • 国産車はそう簡単にぶっ壊れない
  • だから車検以外のメンテナンスは不要
  • たしかに点検はしないよりした方がいい
  • しかしディーラーが勧める点検の頻度は過剰
  • ディーラーが勧める点検のパックは高額すぎるから購入不要
  • ディーラーが点検のパックを売りつける真の理由は車の早期買い替え
  • だから営業マンの口車に乗せられて点検のパックを購入してはいけない
  • 浮いたお金は、より生活が豊かになるものに費やそう

いかに自動車販売店の手口が悪どいかお分かりいただけただろうか。

冒頭でも申し上げたが、昨今の急激な物価高騰は我々庶民にとっては未だかつてないほど深刻な問題である。

実際この記事をお読みのあなたの手取りはコロナ禍が明けて少しは増えただろうか?

「俺の手取りは物価上昇率と連動しているぞ」という方はいないだろう。

だからこれからは、ますます財布の紐を引き締めなければ生活が成り立たなくなる。

ディーラーや営業マンが勧める高額な点検パックを購入してしまうと、お父さんのお小遣いは減らされてしまうし、お子さんの塾代を捻出できなくなってしまう。

家計防衛の観点でもっとアドバイスをすると「車なんて動くうちは買い替える必要がない」

車は動くのに年式が古くなったから、という理由だけで買い替えてしまうと、それはメーカーの販売戦略に乗せられてしまっていることになる。

子どもの習い事で送迎があったとしても他の親の目線を気にしてアルファードを買う必要はない。

中古のパッソで十分だ。

誰もあなたの車なんか見てないし、気にもしていない。

車がボロくて他人から何と思われようが気にしなくてもいい。

営業マンから「今なら愛車を高く買い取れますよ」と上手い話を持ちかけられても聞き耳を立ててはいけない。

営業マンは自分の営業成績のことしか頭にないから、上手い話=詐欺だと思っていい。

電話がかかってきても出てはいけない。

まともに取り合うとロクな目に遭わないから無視するのが1番だ。

新しい車は魅力的かもしれないが、車を買い替えても瞬間的に物欲が満たされるだけで高揚感は持続しない。

どうせまた直ぐに新車が欲しくなる。

物欲とはそんなものだ。

「あんた元々車を売っていたクセによくそこまで言えるなあ」と思っただろう。

私は確かに自動車販売店で仕事をしていたが、「営業職」ではなく「販売職」だったと自覚している。

営業職はお客を自ら見つけて自分と商品を売り込み購入させる。

一方、販売職はお客が欲しいと言われたものを手渡すだけ、コンビニのレジと同じだ。

だから私自身、本記事で紹介したような悪どい所業をしてきた自覚がない。

なんならなるべくお客さんにお金を使わせないように努力していた。

在職中にFP2級を独学で取得し、社会保険労務士試験にも3回挑戦し合格まであと1点のところまでいくほど、マネーリテラシーを高めた。(結局合格しなかったが)

この知識をお客さんのために役立てたかった。

自動車販売店が取扱う高金利のローンには絶対に手を出させないようにし、地銀で金利が1番低いローンを紹介。

また将来受け取れる年金額を試算しライフプランニングの提案をするなどお客さんの家計を総合的に見直していた。

今なら、「新車購入資金を全額積立NISA口座でオルカンやS&P500にぶち込みましょう、おっとその前にiDeCo枠23,000円を始めてからですね。えっ学資保険払ってるんですか?ちょっと証券見せてください」などとアドバイスするだろう。

当然、新車を購入する資産状況ではないと判断した場合は、購入の中断を促した。(会社の立場からするとこんな営業マンを解雇する相当性や合理的理由は十分認められるだろう)

話が若干逸れたが、給与所得が上がらない会社員はおそらくこの先もずっと手取りは増えないので、過剰な車の点検は受けなくていいし、車もぶっ壊れるまで買い替える必要がない。

そして営業マンが勧める高額な点検パックは絶対に買わなくていい。

とにかく車に関する費用はバカにならないので、極力無駄な出費を抑えて家計防衛を最優先してほしい。

以上、本記事を読むことで、あなたの生活が少しでも豊かになれば幸いである。

日本中の自動車販売店や営業マンが悪どいことをやっているわけではありません。
顧客対応が素晴らしい販売店や営業マンも多くいます。

編集後記

勤続年数が増えても昇進しても手取りが増えないと嘆いていませんか?

そんな方は今すぐ副業を始めよう。

月にほんの2万円でも自由に使えるお金が増えると随分生活が豊かになる。

お勧めは仕入原価のかからない行政書士や司法書士などの士業だが難易度が高くてスタート地点に立つまでに何年もかかってしまう。

だから初めは在宅でもできるパソコンを使った副業がいいだろう。

最近は、AI副業が旺盛だ。

AIを使って画像や動画を制作し、それをXやティックトックにアップして収益を得るという手法。

これなら仕事終わりや休日の片手間にできる。

「副業なんて何から始めたらいいか分からないよ」という方は、以下の記事を参考にしてほしい。

なにかヒントが見つかるはずだ。


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