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【下請法】業務委託契約(請負・製造)で下請事業者に対する『買いたたき』に該当するケースを解説

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ユキマサくん

取引先から「次回から部品を大量に発注するから、その分単価を下げてくれ」ってお願いされたから了承したんだよね。
それなのに以前と変わらない報酬しか支払ってくれニャいの。

純さん

それは下請法の『買いたたき』に該当する可能性がありますね。
今回は買いたたきに該当するするケースについて解説します。

目次

『買いたたき』とは

『買いたたき』とは、業務委託契約(請負・製造)にもとずいて下請代金の額を決定するときに,

  1. 発注した内容と同じ種類や、似たような成果物に対して通常支払われる対価と比べて著しく低い額を
  2. 不当に定めること

を指します。

現在のように、世界的にあらゆる原材料が高騰しているなかで、親事業者が下請事業者に対して代金を据え置くことは『買いたたき』に該当します。

買いたたきは、下請事業者の利益を損ない、経営を圧迫することになります。
親事業者と下請事業者が公正な取引を行うために、買いたたきのような濫用行為を防止する必要があるのです。

「通常支払われる対価」とは

同じような取引の給付の内容(又はサービスの提供)について、その下請事業者が属する取引地域で一般に支払われる対価(通常の対価)のこと。

通常の対価の把握が困難な場合は、例えばその納品物がこれまでの製品と同か、似たようなのものであれば,これまでの単価で計算された対価を『通常支払われる対価』として取り扱います。

『買いたたき』の判断基準

買いたたきに該当するか否かは、通常支払われる対価と比べて「著しく低い下請代金の額を不当に定めているか」否か、で判断されます。

「著しく低い下請代金の額を不当に定めているか」の判断基準は、

  • 通常の対価とどれほどの差があるのか
  • 原材料価格や親事業者と下請事業者が価格について十分に話し合ったか

といった事情を考慮して判断します。

とりわけ、下請事業者は親事業者(発注者)に対してモノを言えない立場にあるので、発注者が協議の場を設けることは極めて重要です。

『買いたたき』に該当する事例

下請代金の据え置き

親事業者は,景気の悪化に伴い、外注費の削減に踏み切った。
一部の下請事業者に対し「収益が回復するまでの間だけ代金を引き下げてほしい」と要請したところ、下請事業者はその要求をのみこんだ。
その後、親事業者の収益が回復したので、下請事業者が親事業者に対して「代金を以前の価格に戻してほしい」と要望したが、親事業者は下請事業者と十分な協議をすることなく一方的に下請代金を据え置いた。

このケースは、下請事業者の事情を十分考慮した協議を尽くしていないので対価の決定方法に不当性があります。
価格を据え置いた場合でも買いたたきに該当することはあります。 

納品後の下請代金の決定

親事業者は、下請代金の額を定めずに部品を発注し、納品された後に下請事業者と協議することなく、通常の対価相当と認められる下請事業者の見積価格を大幅に下回る単価で下請代金の額を定めた。

下請法では、親事業者に対して、あらかじめ協議の上、取り決めた下請代金の額を記載した発注書面を交付すること、を義務付けています。

発注書面を交付せず、部品が納品された後に親事業者が一方的に通常の対価を大幅に下回る単価を決定すると,買いたたきに抵触する可能性があります。

短納期発注

親事業者は下請事業者に対して、通常よりも大幅短い納期で仕事を発注。週末発注→週明け納入を指示。
下請事業者は、社員総出で深夜勤務,休日出勤をしてなんとか納期に間に合わせた。
当然人件費も通常納期よりもアップしたので、その分を上乗せして見積書を提出した。
しかし親事業者は、下請事業者と十分な協議をせず、これを認めず一方的に、通常単価での下請代金の額を定めた。

短納期発注でコスト増が想定されれば直ちに買いたたきとして扱われるわけではありません。

買いたたきに当たるかどうかは「下請代金が給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低いかどうか」ということのほかに、下請代金を決定する際「下請事業者と十分な協議が行なわれたかどうか」がポイントになります

多頻度小口納入

親事業者は,これまで「週1回」であった配送を「毎日」に変更するよう下請事業者に申し入れた。
毎日配送になると、運送費等の費用がかさむため、単価をアップした見積書を提出した。
しかし親事業者は、下請事業者と十分な協議をすることなく一方的に,通常の対価相当と認められる下請事業者の見積価格を大幅に下回る単価で下請代金の額を定めた。

やはりここでも、「下請事業者と十分な協議が行なわれたかどうか」がポイントになります
協議せずに一方的に、通常認められる基準を大幅に下回る単価で代金を決めると、『買いたたき』に該当します。

『買いたたき』に該当するとどうなる

『買いたたき』に該当すると、公正取引委員会から勧告がおこなわれます。

また、親事業者による単価の引き下げ要求に対して下請事業者が契約を履行できなくなる場合は『信義則』を根拠に契約を解除することが認められるケースもあります。

親事業者は、下請事業者と十分に協議をおこない、下請事業者に不当な不利益を与えない単価を設定する必要があります。

『買いたたき』に応じられない場合は債務不履行になるのか

下請事業者が親事業者からの不当な買いたたきに遭ったとしても、個別に設定した単価で契約を締結していなければ、製品(成果物)を制作する必要はありません。

また、契約を締結していない以上、納品できなかったとしても、下請事業者にはそもそもの債務が発生していないので債務不履行にはあたりません。

一方、単価変更による個別契約に同意していた場合は、契約通りに債務を履行する義務が生じます。

まとめ:買いたたき防止には『高品質な業務委託契約書』が重要

今回は、どのような行為が『買いたたき』に該当するのか、について解説しました。

親事業者が下請事業者に対して代金を減額請求する場合「下請事業者と十分な協議をおこなったか」がポイントでしたね。

『買いたたき』を防止するための1番の対策は、高品質な『業務委託契約書(製造委託契約・請負契約書)』を作成し、双方が同意することです。

『高品質』の定義についは『契約締結前・中・後、において想定され得るリスクを可能な限り洗い出し、その対応方法を定めたもの』と弊所は位置づけております。

契約書において、単価が増減する事態が起こった際の規程を定めておけば、円滑に取引を継続することができます。

  • 双方で協議しなければならない旨
  • 契約を解除できる基準
  • 支払期日の変更
  • 一度の単価変更の上限下限

などの項目を条文に入れておくことが望ましいです。

また製造委託契約や請負契約では、基本取引契約書を定めた上で個別契約書を交わすことが多いので、土台となる基本取引契約書の精度をどれだけ高く仕上げられるかが重要になります。

何年も同じ契約書を使いまわしている事業者さん(フリーランス・個人事業主含む)は、この機会に一度普段使っている契約書の内容を精査してみましょう。

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