Xでは行政書士のひよこ狩りについては度々論争が起こる。
ひよこ狩りとは、先輩行政書士が、知識のない開業前の行政書士に対して高額なセミナーやコンサル契約を売り付けるといった類のものだ。
何が問題になるのかというと、セミナーやコンサル料が高額すぎる割に内容がショボ過ぎるという点が大きい。
だから「新人行政書士が可哀想！」、「（販売側の）行政書士倫理に欠ける！」などと批難されるわけだ。
私はこのひよこ狩りについては「別にいいじゃない？」というスタンスだ。
ただし補足説明は必要。
YouTubeチャンネル『KENZO109』に登場するような連中は、セミナーを開催してインチキ情報商材を売りつけたり投資詐欺を持ち掛けている。さらに受け取った金をもってトンズラ。これは立派な犯罪行為だからダメ。
しかし、事前に販売する商材内容を告知して、告知通りの商品・商材（コンサルを含む）を販売すれば、その内容がショボかったとしても債務不履行にはならない。
行政書士であれば、民法で債務不履行は学んだはずだ。
だから契約どおりの債務を履行したのであれば、例え高額商材であったとしても自分の見通しが甘かったと反省するしかない。
これから行政書士として一人で生きることを決意したのであれば、情報商材や投資詐欺に引っかからないようなスキルは必須だ。
行政書士が行政書士に引っかかった！なんていちいち騒いでいたら、「街の法律家」なんて名乗れない。
正直私も開業前に、「こんなもん買わなきゃよかった」という商材に手を出して後悔したことがある。
しかし後で落ち着いて考えてみると、顧客が商品に興味をもち購買に至るまでのプロセスを身をもって学ぶことができたので、多少得られるものはあったと思う。けっこうポジティブ思考。
私もKindleで開業本を500円で販売しているが、読者が内容に満足しなければ「ひよこ狩りだ！」と怒り出すかもしれない。
このように、ひよこ狩りは購入者の金銭感覚や要求レベルによって詐欺・満足どちらにもなり得るから難しい。
私は、「販売価格がいかに高額であろうと購入者が満足すればそれでいいじゃないか。後悔したのであれば自分の購買力の甘さを反省し、次に活かせばいいじゃないか。」
このように考えている。
最後にもう一度言うけど、詐欺行為はダメだよ。
