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事業用建物の賃貸借契約書を作成する時に気を付けるポイントを解説

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ユキマサくん

商業ビル1棟を借り上げて商売をすることになったんだ。
契約書を交わす時に気を付けるポイントはあるかニャ?

純さん

建物の賃貸借契約書のことですね。敷金や礼金、原状回復など、気を付けるポイントは多いですよ。順番に解説しますね。

テナント向けの賃貸借契約書の解説記事はコチラからご覧ください。

目次

建物の賃貸借契約とは

建物の賃貸借契約は2つの法律に注意

ビルのテナントや商業ビル1棟など、不動産を貸借する場合は2つの契約パターンがあります。

  1. 賃貸借契約 
  2. 使用貸借契約 

①賃貸借契約は「賃料を支払うことを約束する」契約。一方②使用貸借契約は『無償で』使用及び収益をした後に目的物を返還をすることを約束するものです。

今回のユキマサくんのケースは、賃料を毎月大家さんに支払うようなので①賃貸借契約に該当します。

なお賃貸借契約は民法で定められていますが、民法は『借り主側』を保護するには弱い内容になっていますので、この弱点を保護するために『借地借家法』という法律が別に用意されています。

借地借家法とは

民法は、契約の当事者同士が平等な立場であることを前提にしていますが、実際のケースでは大家さんの方が立場が強かったりします。大家さんは有利な立場を利用して借り主に不利な条件を突き付けることもあり得ます。

そこで、借り主を保護するために定められたのが借地借家法。

例えば民法では、借り主が第三者に自分が物件の借り主であることを主張するためには登記が必要です。

しかし借地借家法では、登記をしなくても建物の引き渡しを受けているだけで第三者に自分の立場を主張できるのです。

建物の賃貸借契約を作成するときは、この様に民法と借地借家法の2つの法律を比べることが重要です。

実際、賃貸借契約を交わすときは以下の12個のポイントに注意しましょう。

  1. 賃貸目的物の建物を特定しているか?
  2. 建物の使用目的を明示しているか?
  3. 賃料の増減額について定めているか?
  4. 賃料を増やさない期間について定めているか?
  5. 建物の修繕費について、負担割合を定めているか?
  6. 造作買取請求権について特約で排除しているか?
  7. 遅延損害金の利率を定めているか?
  8. 保証金の内容は明確に定めているか?
  9. 中途解約について借り主のみに留保できているか?
  10. 解除事由について定めているか?
  11. 保証契約を締結するにあたり所定の情報提供を行ったことを明記しているか?
  12. 合意管轄裁判所について定めているか?

12項目のチェックポイント

①賃貸目的物の建物を特定しているか?

借りようとする物件は正確に明示していますか?

建物の所在や家屋番号、名称や床面積等、登記事項証明書と照らし合わせながらチェックしましょう。

②建物の使用目的を明示しているか?

定められた使用目的以外の方法で使用すると契約違反に該当します。

例えばあなたが「ラーメン屋」を始めるのであれば、契約書に「ラーメン屋として使用する」と規定されいるかをチェック。そしてその用法に従って商売を続け、万が一、目的が変わることがあれば、大家さん事前に伝えなければいけません。

③賃料の増減額について定めているか?

消費税や不動産価格の上昇などで、当初に定めた賃料が将来不相当になることもあり得ます。

借り主側としては、周辺賃料と比較して不相当に高ければ、大家さんに減額請求することができるような内容になっているか、をチェックしておきましょう。「借り主は一切減額請求することができない」と規定されていれば、そこは訂正してもらうべきです。

④賃料を増やさない期間について定めているか?

賃料は相場と比べて不相当であれば増減額請求ができますが、ある一定期間は請求できないとする規定も違法ではありません。例えば「本契約締結から10年間は賃料の増減額請求ができない」など。

交渉の余地があれば、上記の10年を5年に、とすることも可能です。

⑤建物の修繕費について、負担割合を定めているか?

建物を長く借りるにあたり、修繕が必要になった場合は、その修繕費用を貸主・借主のどちらが負担するのか、についてチェックします。

修繕費用は本来貸主(大家さん)の負担とされていますが、特約で通常使用した結果生じる消耗費用は借主側の負担とする定めは有効です。大規模修繕、小規模修繕、どちらがどの程度負担するのか、よく見ておきましょう。

⑥造作買取請求権について特約で排除しているか?

借主は貸主(大家さん)の承諾を得て、壁にエアコンを取り付けたりできます。

造作買取請求権は、部屋を大家さん返却するときにエアコンの価値が残っていれば、その対価を大家さんに請求できる権利。

この請求権は特約で排除することが可能です。造作買取請求権があるのか無いのか、をチェックします。

請求権がなければどんなに高価なエアコンを備え付けても買取請求できません。

⑦遅延損害金の利率を定めているか?

遅延損害金が5%になっている?それは旧民法の規定のまま。

民法が改正されて現在の法定利率は3%です。

ただし、遅延損害金について当事者同士で取り決めていない場合は、支払いが滞った時の法定利率が適用されます。

あまりにも暴利になっていないかチェックしましょう。

⑧保証金の内容は明確に定めているか?

保証金は敷金とも混同されがちですが、その内容は同じと捉えることも違法ではありません。

保証金の条項でチェックしてほしい点は、毎月の賃料の支払いが滞った場合はどのように処理されるのか?という点。

通常、保証金から差し引かれた後に、不足分を大家さんに納める決まりになっています。

⑨中途解約について借り主のみに留保できているか?

契約時に10年と定めても「途中で解約できる」との規定があれば、契約期間の途中で解約可能です。

この場合、契約を解約したい3ヶ月前に大家さんに伝えればオッケー。

ちなみに、大家さんの勝手な都合で契約期間の途中で解約することはできません。

ここで借主に有利な借地借家法が効力を発揮するのです。貸主から解約を申し入れるには6ヶ月前に借主に言わなければならず(借地借家法28条)さらにそのためには正当な事由が必要。「気が変わったから返してほしい」なんて言う理由は通用しません。

⑩解除事由について定めているか?

上記のように、借主であるあなたは借地借家法で守られているため、大家さんから突然契約を言い渡されることはあり得ません。しかし、あなたが大家さんの信頼を裏切るようなことを続ければ突然解約を迫られることもあります。

例えば2ヶ月以上、無断で家賃を支払わなかったり、食中毒を出して営業停止になった場合は、大家さんは即時解除することが可能。

この様に、どのような違反をしたら即時解除にあたるのか?を事前に確認しておきましょう。

⑪保証契約を締結するにあたり所定の情報提供を行ったことを明記しているか?

大家さんからテナントを借りる際に、保証人を立てるケースはよくあります。

保証人が個人の場合は、借主が保証人に対して「貯金残高」や「他に借金がないか」など、一定の情報提供をしなければなりません。

もし保証人が情報提供を受けずに保証契約をしたり、大家さんが、保証人が情報提供を受けていないことを知りながら契約を締結していた場合は、保証人は契約を取り消す(最初から契約自体がなかったことになる)ことが可能です。

保証人を立てて契約を交わす場合は、保証人が情報提供を受けることを同意している旨や、情報提供を受けていることが明記されているか?を確認しておきましょう。

⑫合意管轄裁判所について定めているか?

合意管轄裁判所とは、貸主と借主で争いが生じるときに、どこの裁判所で訴えを提起するか?を定めることです。

裁判は長期間に及ぶため、通常は自分の住まいに近い裁判所を選ぶ形になります。

あまりにも遠い裁判所が規定されていれば、話し合う必要があるでしょう。

合意管轄裁判所がどこに存在するか、は重要なポイントです。

まとめ

今回は事業用の建物の賃貸借契約書を交わすときに気を付けるポイントをご紹介しました。

今回はユキマサくん(借主)の立場で解説しましたが、逆にあなたが貸主である場合は反対に読替える必要がありますね。

賃貸借契約をチェックするときは、借地借家法の知識も必要になりますので通常の賃貸借契約よりも注意深く作成・チェックしましょう。

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