当ホームページは、行政書士受験生や開業検討中の方が多くおられるため、久しぶりに行政書士開業に関する記事を書きます。
さて、「賃貸VS持ち家」同様に、「行政書士は食える食えない」論争も終わりが見えません。
本執筆現在、私は行政書士開業4年目ですので、3年間は生き延びることができました。
しかし、「食える」と「生き延びる」では、言葉からイメージできる収入は異なりますよね。
「食える」は、日常生活に関して特に不自由なく送れている感じがしますが、「生き延びる」では、どこか生活がカツカツなイメージがします。
なお、行政書士で開業して3年間「生き延びてきた」私が、実際どれくらい稼いでいるのか気になる方は以下の記事をお読みください。

さて、行政書士は食えるのか?食えないのか?
結論から言うとこれは「人による」としか言えません。
性別、年齢、性格、人生のバックグラウンドは一人として同じケースはありませんから、主語を『行政書士は』と一括りにして語ることは不可能なのです。
しかしこれで終わってしまうと本記事を執筆する意味がありませんので、「じゃあ実際にどうすりゃ食えるようになるんだよ?」ってところをお伝えします。
「まともに食えてないおまえが言うなよ」
仰るとおりなので、ここでは私が「実際に食えている行政書士」先生を直接見たり、直接話しを伺ったりして得た事実だけをお伝えします。
行政書士で開業して、唯一かつ確実に食えるようになる方法、
それは『正しい努力✕一定以上の時間』です。
この世界に飛び込み、多くの「食えている行政書士」先生に会いましたが、彼ら彼女らに共通しているの点は、「食えるまで何年も時間がかかった」ということです。
体感的には、食えるようになるまで最低でも5年はかかるかな?と感じています。
なおネットで「行政書士 食えるor食えない」で検索すると「短期間で食えるようになった行政書士」ばかりが上位表示されます。
またSNSでは開業初月から「許認可◯件、相続◯件受任しましたー」とか「開業2年目で売上1,000万円いきましたー」といった投稿が目を引きます。
しかしこのような人は、超超超レアケースだと思って間違いないです。
ネットの情報が嘘だとは言いませんが、こんな人は非常に稀。
一般的な人は、こんなに短期間で大量受任したり、開業数年で1,000万円に到達することはありません。
やはり、「行政書士で開業して食えるようなるまでには最低でも5年くらいは要する」と思っていたほうが間違いないでしょう。
「えーそんなに時間がかかるの!?」
しかしですよ、逆説的に捉えると、誰でも(正しい努力を)5年以上継続できれば、ある程度は食えるようになるということです。
実際「食えるようになった先輩行政書士」の多くは、事務所運営が軌道に乗るまで5年以上を要しています。
私が実際にお会いしたことのある先輩行政書士で、開業10年目の先生の話は壮絶でした。
まず会社員時代に行政書士になることを決意し、勉強に専念するため会社を早期退職します。
そこから退職金と奥様のパート代で生活費を捻出、それでも足りないときは車を売却し生活費に充てたりします。
そして3回目の試験でようやく合格。
しかし開業してからの方がもっと大変です。
最初は全然仕事がないので、行政書士で集客に奔走する傍ら、警備員や土方のバイトなどあらゆるバイトを3年間続けたそうです。
その間、地元行政書士会の会務に積極的に参加しまくり、会の中で人脈を形成してきます。
4年目以降、次第に先輩行政書士から認知され仕事をまわしてもらえるようになります。
そして一度案件をこなすと、今度はその依頼者から別の仕事を紹介してもらえるようになる。
このようにして徐々に売上が増えていったそうです。
この実話からも分かるように、食えるようになるまでには、
「正しい努力✕一定以上の時間」
が必要なんですね。
世間からの信用と信頼は、短期間で爆発的に積み上がることはあり得ません。
通常は、地層のように長い時間をかけて少しずつ積み上がります。
だから、ネットやSNSの情報のほとんどが『ネタ』だと思って気にしないようにしましょう。
あなたがやるべきことは(私自身にもいえますが)、いまできる最大の努力を芽が出るまで継続すること。
正しい努力を一定以上の時間をかけて継続できれば、必ず行政書士で食えるようになります(と信じています)。
実際私も開業4年目で、すこぉーしずつ依頼が増えてきました。
このようなことから、本気で行政書士で食えるようになりたいと思っている人は、焦らずじっくりゆっくり事務所の信頼を積み上げていきましょう。
行政書士で食える・食えないの話はこれで最後にします。
私もまだまだ道半ばです。
読者の皆さんと一緒に「食える行政書士」を目指します。
共に頑張りましょう。