
他人の著作権を侵害すると罰則があるのは知っているけど、そもそもどんな行為が著作権の侵害にあたるのかな?



著作権を侵害していると認められるためには、『依拠性』と『類似性』2つの要件が必要ですよ。
映像コンテンツやイラスト、脚本やゲームなど日々多くの著作物を創作しているクリエイターにとって、著作権の侵害については他人事ではないですよね。
自分の作品を守りつつ、また知らずに他人の権利を侵害してしまわないためにも、著作権侵害の要件と罰則については正しい知識が必要です。
しかし実際、どんな行為が著作権侵害にあたるのかを正しく理解している方は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、著作物を侵害していると認められるための2つの要件について解説します。
著作権侵害の罰則:軽視できない重大性
まず、著作権侵害がどれほど深刻な問題なのか、その罰則から見ていきましょう。
著作権法では、著作権侵害に対して民事上の措置と刑事罰の両方が定められています。
民事上の措置
- 差止請求:侵害行為の停止や予防を求めることができます。
- 損害賠償請求:侵害によって被った損害の賠償を請求できます。
- 名誉回復等の措置:著作者の名誉を回復するための措置を請求できます。
刑事罰
10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはその両方(著作権法119条1項)
これらの罰則を見ると、著作権侵害が決して軽い問題ではないことがわかります。
特に、懲役刑が科される可能性があることは、私たちクリエイターにとって非常に重要な点です。
また、罰金額の大きさも見逃せません。実際フリーランスのクリエイターにとっては数万円、数十万円の罰則でも致命的な打撃となることは間違いないでしょう。
しかしここで注意したいのは、これらの罰則が適用されるのは「故意」による侵害の場合だということです。
つまり、意図的に他人の著作権を侵害した場合に限られます。
とはいえ、「知らなかった」では済まされないケースも多いので常に注意を払う必要があります。
著作権侵害と認められる2つの要件
では、どのような場合に著作権侵害と認められるのでしょうか?
日本の著作権法では、著作権侵害を立証するために主に2つの要素が重要視されています。
それが「類似性」と「依拠性」です。
1. 類似性
類似性とは、侵害が疑われる著作物が、原著作物と実質的に似ているかどうかを示す要素です。
ここで重要なのは、単に題材やアイデアが似ているだけでは不十分で、創作的な表現の部分で類似している必要があるという点です。
類似性が高いと判断される例
Bさんの「星明かりの誓い」が、Aさんの「月光の約束」と以下の点で酷似しているとします。
- 主人公の名前や性格が非常に似ている
- ストーリーの展開が同じで、特徴的なシーンがほぼ同一
- 独特の比喩表現や台詞が多数一致している
この場合、創作的な表現の部分で高い類似性が認められ、著作権侵害の可能性が高くなります。
類似性が低いと判断される例
Dさんが「満月の誓約」という小説を書いたとします。
月と約束というテーマは似ていますが、
- キャラクター設定が全く異なる
- ストーリー展開が独自である
- 文体や表現方法に独自性がある
この場合、テーマは似ていても創作的な表現部分での類似性が低いため、著作権侵害とは認められにくいでしょう。
2. 依拠性
依拠性とは、侵害者が原著作物に接する機会があり、それを参考にした可能性があることを示す要素です。
言い換えれば、「オリジナルの作品を知っていて、それを基に新しい作品を作った」ということを証明する必要があります。
ここで重要なのは、直接的な証拠がなくても、状況証拠から依拠性が推定されることもあるという点です。
依拠性が高いと判断される例
人気小説家Aさんのベストセラー「月光の約束」という小説があるとします。
新人作家Bさんが、Aさんの「月光の約束」を読んでいた事実がSNSの投稿で確認されました。
その後、Bさんが似たようなプロットの小説「星明かりの誓い」を出版しました。
この場合、BさんがAさんの作品にアクセスしていた明確な証拠があるため、依拠性が高いと判断される可能性が高いです。
依拠性が低いと判断される例
一方、外国人のCさんがAさんの小説と似た内容の「夜空の契り」という小説を書いたとします。
しかし、Cさんは海外在住で日本語が読めません。また、Aさんの作品を読んだ形跡も全くありません。
この場合、CさんがAさんの作品にアクセスした可能性が低いため、依拠性が低いと判断される可能性が高いです。
著作権侵害を判定する2ステップ


前述の通り、著作権侵害は『類似性』と『依拠性』の2つが認められる場合に認められます。
そしてこれ2つの判断基準は以下の順番で確認します。
他人の著作物と同一であるか?似ているか?
既存の著作権に接して、それを自己の作品の中に用いているか(独自創作等でないか)?
まず類似性が認められ、次に依拠性が認められた場合は、著作権侵害と判決されます。
クリエイターとして心がけるべきこと
これらの要件を踏まえて、私たちクリエイターはどのように行動すべきでしょうか?
以下に、いくつかのポイントをまとめてみました。
単にインスピレーションを得るのは問題ありませんが、具体的な表現や構成をそのまま真似ることは避けましょう。
たとえ似たテーマやジャンルであっても、独自の視点や表現方法を追求することが大切です。
他人の作品を引用する場合は、出典を明記し、引用部分を明確にしましょう。
正しい引用方法については以下の記事をご覧ください。
法律や判例は変わることがあります。定期的に最新の情報をチェックしましょう。
グレーゾーンだと感じた場合は、著作権に詳しい行政書士や弁護士に相談することをおすすめします。
まとめ:創作の自由と他者の権利の尊重のバランスが重要
今回は、著作物を侵害していると認められるための2つの要件について解説しました。
著作権侵害の問題は、私たちクリエイターにとって大変重要なテーマです。
しかし、だからといって萎縮してしまっては本末転倒。
大切なのは、自分の創作の自由を保ちつつ、他者の権利も尊重するバランス感覚を持つことです。
依拠性と類似性という2つの要件を理解し、常に意識しておくことで、不必要なトラブルを避けつつ、自由に創作活動を行うことができるはずです。
また、これらの知識は、万が一自分の作品が侵害された場合にも役立ちます。
創作活動は、既存の作品から影響を受けつつも、そこに新たな価値を付け加えていく営みです。
他者の権利を尊重しながら、自分らしい独創的な作品を生み出していく。
そんなクリエイティブな姿勢こそが、私たちに求められているのではないでしょうか。
皆さんの創作活動が、より豊かで実り多いものになることを願っています。
そして、この記事が皆さんのクリエイティブな挑戦の一助となれば幸いです。
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自分の作品の著作権を管理するだけでなく、クライアントワークやライセンス契約における権利の保護が大切です。
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ファッションデザインやロゴデザイン、アクセサリーデザインも著作権で保護されることがあります。特にブランドやパターンの模倣・コピーの問題が発生しやすく、著作権管理が重要です。
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- 人材育成・社員研修業界
- 研修会社・研修講師
配布する研修資料自体の著作権に関する取扱いを定める必要があります。
研修に用いるスライドにイラストや写真などの素材の利用に関して著作権の知識が必要です。
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