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業務委託契約書で入金トラブルを防止するために定めておきたい3つの『支払い規定』を解説

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ユキマサくん

フリーランスの僕としては入金遅延は死活問題だから絶対に避けたいんだよね。
契約書で支払いトラブルを防止する良い方法はあるのかニャ?

純さん

もちろんありますよ。
それでは今回は、フリーランスの立場から、業務委託契約書で支払いトラブルを防止するための3つのポイントについて解説します。

目次

商品価格の設定

第○条(代金)
本契約の代金については、甲乙協議の上、定めるものとする。

単価を明確に表示する

業務委託契約書に限らず、ほとんどの契約書で最重要条項となるのが代金・価格に関する条項です。

上記の条項例のように「協議の上決定する」とすると、トラブルの原因となりますので絶対に避けなければなりません。

しかし製造委託契約など、契約締結日以降、発注数量により単価の変動が避けられない契約類型も存在ます。

製造委託契約書は、基本契約書と個別契約書がセットになって1つの契約として成立しますが、基本契約書に初めから複数の単価を全て明記しておくことは現実的ではありません。

この様なケースでは、別表形式で代金を明示した単価表を作成して、基本契約書に添付するのが妥当です。この様に定めておけば、基本契約書を締結した後に発注代金が変更になった場合は、別紙だけ変更すれば済みます。

消費税の取扱いについて明記する

消費税の取扱いについては絶対に明記しましょう。

現在、価格の表示に関しては、消費者に対する広告や値札等では総額表示が義務化されているため、価格を表示する場合は消費税相当額を含んだ表示が実施されています。

とは言え、消費税の総額表示は企業とフリーランス・個人事業主など、企業間取引きでの契約書に直接影響を与えるものではありません。

そこで実際の契約書面では、外税方式の記載にしておけば問題ありません

送料・梱包費・保険料が含まれているか明記する

契約締結後の、単価の相違は大きな問題となります。それは数円、数十円の相違であっても。

トラブル防止の観点から、売買契約書では上記料金が売買代金に含まれているかを必ず明記しておきましょう。

フリーランス・個人事業主のあなたが仕事を請負う立場(受託者・受任者・売主)であれば、売買(請負い)代金とは別に、上記料金が別途発生することを定めておく必要があります。

契約締結後に価格・代金が変更した場合の対処法

第○条(代金の変更)
甲乙は、第○条で規定した代金について、当該代金が不相当となった場合は、別途協議の上、当該代金を変更することができるものとする。

業務委託契約を締結した後に、価格・代金の変更が生じることも少なくありません。そこで、契約書面で価格の変更要件について明確に規定しておく必要があります。

物価高・原材料高が高騰する現在、企業から仕事を請負うフリーランスの立場としては、価格を下げるよりも上げるための協議が必要になることもあるでしょう。しかし、発注者が容易に単価アップには応じてくれることは期待できません。

そこで、売主(受託者・請負人)としては、原材料高の高騰やアシスタントの人件費の上昇リスクに備えて、価格変更を定期的におこなう条項を盛り込んでおくことが有効です。

とりわけインフレ傾向にある現在は、定期的な値上げ交渉をしても減額される可能性は低いので、フリーランス・個人事業主の立場としては定期的な価格変更は有利な状況にあると言えます。

売主(受託者・請負人)変更例1

甲及び乙は、第○条で定めた価格を○ヶ月ごとに定期的に見直すことができるものする。

もっとも、買主(発注者・委託者)としては値上げには応じたくないので、上記変更例の要求を呑まない可能性もあるでしょう。

そこで折衝案として下記の変更例がお勧めです。

売主(受託者・請負人)変更例2

甲及び乙は、第○条で定めた価格が、原材料費の大幅な変動等により現行の価格を維持することが著しく困難となった場合に限り、甲乙協議の上、価格を変更することができるものとする。

支払い条項(締め日・支払い日・支払い方法)を明記する

締め日・支払い日・休日の取扱い

売主(受託者・請負人)変更例

甲は、本契約の代金を、毎月末日締めで翌月10日までに請求書を発行し、乙は、請求書記載の金額を、翌月末日までに乙の指定する口座に振込んで支払うものとする。ただし代金支払日が土曜日、日曜日、祝日その他の金融機関休業日にあたる場合は、その前営業日までに支払うものとする。

なお、乙から請求書の記載された金額について異議があった場合、甲乙別途協議の上、その金額を決定するものとする。

入金トラブル防止の観点から、支払い条項(締め日・支払い日・支払い方法)はもちろん、支払い予定日が休日祝日の場合の規定についても明記しておきましょう。

企業間と取引きをしているフリーランス・個人事業主は、一定の締め日までの取引について、代金を一定の期日に支払うと定めます。

また、支払日が休日・祝日の場合は民法142条により休日・祝日の翌営業日となります。

第142条
期間の末日が日曜日,国民の祝日に関する法律 (昭和二十三年法律 第百七十八号)に規定する休日その他の休日に当たるときは,その日に取引をし ない慣習がある場合に限り,期間は,その翌日に満了する。

もっとも業務委託契約書は当事者の合意により規定することができますので、あなたが売主(受託者・請負人)の立場である場合は、長期連休後の入金をさけるために、日・祝日前の支払日とするよう交渉することも可能です。

また、請求書の発行手続きについても明記が必要です。

請求書の発行の有無を記載しない場合でも、経費処理の観点から発行することがほとんどではありますが、入金遅延を防止するためにも請求書の発行時期を定めておくことをお勧めします。

支払い方法

原則、金銭債権は通貨で支払わなければなりません(民法402条)。

また、代金を支払う場所については、償権者の住所地(営業所)となります(民法484条、商法516条)。

したがって、支払方法について定めなかった場合、買主(発注者・委託者)は、あなたの事務所へ現金を持参して支払うことになります。

しかし実務上は、銀行振込とすることがほとんです。

この場合は「銀行振込」と明記しておき、買主から急に手形での決済を迫られることを防止します。

万が一、買主(発注者・委託者)の事情で、フリーランスであるあなたが手形払いを受け入れなければならない場合でも、「代金の半額は必ず現金かつ前払いで」とするなり、全額を手形決済とすることを避けることも検討しましょう。

最後に、銀行振込を用いる場合の振込手数料についても、当事者のいずれが負担するかを明記しておきます。

民法上は、原則弁済費用は債務者の負担ですので(民法485条)、契約書に明記されていない場合は買主の負担となります。

そのため、売主(受託者・請負人)が負担する場合は、契約書への明記することが必要となります。。

まとめ

今回は、業務委託契約書で入金トラブルを防止するために定めておきたい3つの『支払い規定』について解説しました。

  1. 商品代金の価格をあらかじめ規定しておく
  2. 商品代金が変更した場合の処理を規定しておく
  3. 支払い条項(締め日・支払い日・支払い方法)を規定しておく

以上3つでした。

とりわけフリーランス・個人事業主にとっては、代金の減額要求や入金遅延は死活問題となりますので、業務委託契約書を締結する際は、これらの条項が明確されているか、しっかりと確認しておきましょう。

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