
建設業許可の種類で『防水工事』ってどんな工事を指すの?



『防水工事』とは、塗料、塗材等を工作物に吹付けたりする工事のことですよ。
今回は『防水工事』の内容と専任技術者の要件について解説します。
『防水工事』とは
『防水工事』の内容
「防水工事」とは、防水材料を使い、コンクリート構造物の地下室、屋根、室内床などに防水、防湿のために行う工事。
工事の名称では、
- アスファルト防水工事
- モルタル防水工事
- シーリング工事
- 塗膜防水工事
- 注入防水工事
- シート防水工事
などが『防水工事』に該当します。
これらの工事を500万円以上の代金で請負う場合は、建設業の許可が必要です。
【合わせて取りたい許可業種】
・とび
・土工工事
・左官工事
・塗装工事
工事内容による工事区分の考え方
●『防水工事』に含まれるものは、いわゆる建築系の防水工事のみである。
●トンネル防水工事等の土木系の防水工事は『防水工事』ではなく『とび・土工・コンクリート工事』に該当する。
●防水モルタルを用いた防水工事は左官工事業、防水工事業どちらの業種の許可でも施工可能
防水工事の専任技術者の要件
建設業の許可を取るためには、会社に『専任技術者』と呼ばれる、特定の工事に応じた経験や知識のある職人を常勤させておかなければなりません。
専任技術者が1人もいない会社や個人事業主は建設業の許可を取ることができません。
なぜなら各専門工事に精通する資格や知識、経験をもった職人が「1人もいない」会社には、人命を預かる建物や道路などの建設を任せられないからです。
具体的には下記のいずれかに該当する人が『防水工事』の専任技術者になれます。
※県知事許可に限る
資格をもっている
下記のいずれかの資格をお持ちであれば、実務経験が無くとも専任技術者になれます。
- 1級建築施工管理技士(建設業法)
- 2級建築施工管理技士で種別が仕上げ(建設業法)
- 技能検定 防水施工技能士(職業能力開発促進法)アスファルト防水、ウレタンゴム系塗膜防水、アクリルゴム系塗膜防水、合成ゴム系シート防水、塩化ビニル系シート防水、セメント系防水、シーリング防水、改質アスファルトシートトーチ工法防水、FRP防水
- 基幹技能者 登録防水基幹技能者、登録外壁仕上基幹技能者
- 国土交通大臣が個別の申請に基づき認定した者
上記は『一般建設業許可』に必要な資格です。
特定建設業許可では2級資格では要件を満たすことができませんので、下記のいずれかの資格が必要です。
- 1級建築施工管理技士
- 一般建設業についての技術者要件を満たしている者で、元請として請負金額が4,500万円以上の防水工事に関し、2年以上指導監督的な実務経験(工事現場監督等の経験)を有する者
一般建設業許可と特定建設業許可の違いについては下記の記事をご覧ください。


『防水工事』を10年以上続けている職人が社内にいる
もし上記の資格を持っている職人さんが社内に一人もいなければ、代わりに『防水工事』を10年以上続けている職人さんはいませんか?資格が無いデメリットを経験年数でカバーできます。
この10年経験は、以前勤めていた会社の職歴も含めることができますし、社長ご自身の経験でもかまいません。
10年間の実務経験を証明するためには下記のいずれかの書類が必要。
- 工事の契約書
- 工事の注文書と請書
- 入金が確認できる通帳と請求書
もちろんこれらは、許可を取得したい業種に該当するものでなければなりません。
つまり「内装仕上げ工事」なら10年以上の経験があります!」といくらアピールしても「防水工事」の10年経験としてはカウントしてもらえないのです。
『特別な学科』を卒業した職人がいる



うちには資格保持者や、10年以上『防水工事』を経験した職人はいなかったよ。許可を諦めるしかないのかな。



ユキマサ社長。諦めるのはまだ早いですよ。
それなら『特別な学科』を卒業した職人さんはいませんか?
資格を持ってる人がない、10年以上『防水工事』の経験がある職人さんもいない。
このような場合は、自社で『特別な学科』を卒業した人がいないか探してみましょう。
専任技術者は、資格がなければ原則10年以上の実務経験が必要ですが、下記の指定学科を卒業した人は、実務経験が3年または5年に短縮できます。
実務経験が短縮される要件
・土木工学
・建築学
上記の学科を卒業していれば、実務経験が短縮可能です。
- 高校・専門学校を卒業→3年の実務経験でオッケー
- 大学卒業→5年の実務経験でオッケー
もちろん卒業を証明するために『卒業証明書』が必要。



本来なら10年間も必要な実務経験が、指定学科を卒業していれば、5年以上も短縮できるんだね。これなら許可が取れるかもしれニャい。
専任技術者になるための要件は他にもありますが、1番の難所は、この資格要件です。
絶対にやってはいけないことが、資格を持っている人がいないからと言って、資格保有者の名前だけ借りて申請すること。
これは『名義貸し』にあたり、罰則の対象になりますので絶対にNGです。
また専任技術者は『専属要件』がありますので、他社で既に専任技術者になっている人は他の会社で重ねて専任技術者になることはできません。
その他、専任技術者になるための必要な要件については下記の記事をご覧ください。


まとめ


今回は建設業許可の『防水工事』の内容と、許可を取るために必要な『専任技術者の要件』について解説しました。
この記事では、専任技術者の要件に注目して解説しましたが、建設業の許可を取るためには他にも『経営業務の管理責任者』や『財産的基礎要件』など様々な条件をクリアしていかなければなりません。
5年以上建設業を経営されている事業主様や個人事業主の方で、自社が建設業の許可を取れるか気になる方、自社の施工する工事がどの区分に該当するのか調べてほしい方は、気軽にお問い合わせください。
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